上海生活で大いにお世話になるのが、大型スーパーマーケットだろう。まずここで買い出しをしないことには、上海生活が始まらない。中国でもスーパーは生活用品を買う場所であることには変わりはないのだが、日本とはいささか勝手の違うところがあるため、少しばかり解説していきたいと思う。
上海の大型スーパーに来てみれば、まずその巨大さに圧倒されるだろう。たいてい上下二階構造になっており、多少の異同はあるものの、上の階で家電・家具、衣類・寝具、靴、AV機器・ソフト、玩具、スポーツ用品や健康器具などを扱っており、下の階で日用消耗品、台所用品、食料品が売られているのが一般的だ。上下階をつなぐエスカレーターは、スーパー備え付けのカートがそのまま乗り降りできるようになっている。カートは小学生すっぽり入るほど大きく、実際に子供と商品をごちゃ混ぜに乗せている親をよく目にするのだが、子供が土足で乗り込んで不衛生なため、私はあまり使わないようにしている。
上海市民は、普段の買い物を近所のスーパーや市場で済ませている。だからたまに大型スーパーに来た際には、カートに納まりきらないほどの商品を買いだめし、家族総出で大量のレジ袋を抱え帰っていく。
さて食料品売り場だが、最近ではパック・袋単位でも売られるようになってきているものの、米、野菜・果物、肉、魚、豆類、惣菜は基本的に量り売りだ。ゼリーなど一部のお菓子もバラ売りになっている。そのため、貼り出されている値段も1斤(500g)単位である。好きな量を備え付けのビニール袋に入れて秤のコーナーへ持って行くと、店員が重量をり、値段ラベルを貼り付けてくれる。果物をまるごと1個そのままレジに持って行っても受け付けてはくれない。
AV機器・ソフト、書籍類、化粧品、薬品や自転車は、各売り場での会計となっている。総合レジに持って行っても、「ここじゃ扱えないから、売り場で払って」と追い返されてしまうので注意しなければならない。
レジに行く前には、必ず何か買い忘れがないかチェックしておきたい。一度レジを出てしまえば、買い物袋を抱えたままで再入店できないからだ。万引き防止のため、袋をロッカーに預けなければならないのである。また何も買わずに店を出る際には、専用の出口を通らなければならないようになっている店舗もある。入店前にバッグを強制的に預けさせる本屋すらあるように、中国の店舗は日本と違って、顧客に対しはっきりと「人を見れば泥棒と思え」という態度を取っている。こうした光景を見るにつけ、ここが儒教を生んだ国なのか疑いたくなる。
レジでは、袋詰めは店員がやってくれるが、カートやカゴからの取り出しはお客自身が行うようになっている。レジ係の手はとてもカートまで届かないと言われてしまえば確かにそうなのだが、日本人にとっては少々違和感を感じるところである。また「上海のゴミ事情」のエントリーにも書いたが、レジ袋が薄手のために店員は商品を小分けして袋詰めするので、大した買い物でなくとも複数のスーパー袋を抱え込むことになる。
多くの店舗では、顧客サービスとして無料送迎バスを運行している。地理的に離れた所に住むお客を囲い込もうという作戦だろう。各店舗でそれぞれ何本かの路線があり、運行間隔は各路線1~2時間に1本となっている。わざわざ運行時間に合わせて買い物に出る方が逆に面倒なので、私は利用したことがないのだが、運行時間や路線については各店舗で確認することができる。
上海に店舗を構える大型スーパーには、タイの正大グループが経営する「易初莲花(ロータス・スーパーマーケット)」、地元上海の聯華グループ傘下にある「世纪莲华(センチュリー・マート」、フランスの「家乐福(カルフール)」、アメリカの「沃尔玛(ウォルマート)」、中国即席麺業界の雄「康师傅(康師傅)」のグループ企業「乐购(ハイパーマート)」、台湾の「好又多(トラスト・マート)」などが乱立し、まさに戦国の様相を呈している。
上海での最大手は「ロータス」で、中国全土71店舗の内、20店舗が集中している。中国全土で60店舗を超える「カルフール」は、上海でも10店舗を構え、各国の調味料や保存食品も取り揃えて、上海在住外国人の御用達となっている。
一方、小売業世界一を誇る「ウォルマート」は中国で約40店舗を数えるが、上海には今のところ1店舗しかない。昨年7月にオープンした浦東の「南浦大橋」店である。決して便利な立地とは言えないが、北隣に日本人専用マンションがあるなど外国人居住者も少なくなく、周辺の「塘橋」地域の開発が進んでいることから、ここに出店したのだろう。開店当初こそは物珍しさから買い物客でごった返していたが、その後の客足はいまひとつ。とりわけ魅力ある価格や品揃えというわけでもなく、閑古鳥とまでは言わないが、カルフールなど他の大型スーパーに比べ明らかに入りが少ない。世界一の小売業者も、上海っ子の心を、もとい、財布をつかむには至っていないようだ。
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関連エントリー:「牛乳と卵の賞味期限」
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<追記>11/4
「FujiSankei Business i.」の記事によると、ウォルマートがトラストマートを約10億ドルで買収し、中国小売りトップに踊り出る見込みとのことである。


> けまんそうさん
手持ちのバック等は預けても預けなくても構いませんが、万引きに使われそうな怪しいビニール袋なんかは強制的に預けさせられます。そのため、ロッカーはどの大型スーパーにも必ずあります。
日本でも荷物を預けるようにしたらいいとのご意見ですが、日本では無理かと思います。「客を疑っているのか」とクレームの嵐が来るでしょうし、このご時勢どこの店が好んで客離れを促すような措置を取るでしょうか?
投稿情報: ユエカン(管理人) | 2006-09-19 09:15
以前上海のスーパーで買い物をするときに
バッグはロッカーに入れて 万引きできないように
してありました。
中国のスーパーでは
あの スタイルは一般的なのでしょうか
日本も万引きできないように
荷物はロッカーにあずけて 買い物をすれば
いいのかなとおもいました。
投稿情報: けまんそう | 2006-09-17 20:35
上海駐在時代の事を思い出しました。
野菜・果物・肉etc.の種類の多い事!
日本では絶対に見る事が出来ない其の豊富さに圧倒されました。
投稿情報: Free Flight | 2006-08-31 20:34