最近、私の彼女と彼女のお母さんが夢中になっている日本のテレビドラマがある。「おしん」である。あの「超级女声(スーパー歌姫)」を送り出した「湖南卫视(湖南衛星テレビ)」が、今月5日より放送している。
私は「おしん」を見たことがない。私にとっての「おしん」のイメージは、「懐かしのドラマ名場面集」に出てくる“名場面”である。奉公に出されることになったおしんが小舟に乗って故郷を離れ、泉ピン子と伊東四朗の演じる両親が雪の中を「おしん!」と叫びながら追いすがってくる、あのシーンである。
「おしん」は、1983年4月から翌年3月にわたって、NHK朝の連続テレビ小説で放映された。私が幼稚園に通っていた頃の話である。大ブームを巻き起こしたくらいだから子供心に何かしら覚えていても不思議ではないのに、まったく記憶がないのである。このことを母親に尋ねたところ、母親は「可哀想で見ていられなくなるドラマは好きじゃない」と見ていなかったことが判明した。どうりで記憶がないはずだ。
貧しさと戦い苦難に耐えて生きる「おしん」の姿は、彼女のお母さんの若い頃とどこか重なるところでもあるのだろうか?もっとも、ついこの間まで「韓流」に釘付けだった私の彼女が、なぜ「おしん」なんぞにはまっているのかは謎だ。とにかく彼女のお母さんには「あなたも見なさいな!」と強く勧められたうえ、「おしんの精神を勉強しなくちゃダメよ!」と諭された。
同僚S君の心をつかんだ武田信玄しかり、日本文化の影響力には素直に驚くのだが、まさか異国の大都市上海で「おしん精神」を説かれることになるとは思ってもみなかったわけで・・・。


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